皆さんお疲れ様です。Hylenです。
早速ですが皆さん疑似サイドチェインのプラグインは持っていますでしょうか。
疑似サイドチェインのプラグインとは、具体的にはNicky RomeroのKickstartやXferのLFOTool、CableguysのVolumeshaperなどのプラグインのことを指します。いわゆるトリガーもできるけど、トリガーしなくてもBPMに合わせてダッキングができるよ~ってプラグインですね。
これらのプラグインは非常に便利で、例えば4つ打ちなどの音楽を作る際には簡単にサイドチェインの効果を得ることができます。が、いくつか課題もあると思います。
サイドチェインできる項目が少ない
例えばKickstartは当たり前ですがボリュームのサイドチェインしかできません。LFOToolはパンやフィルターなどもサイドチェイン効果を得られることができますが、例えばリバーブのサイドチェイン(やる方多いと思います)をかけたいときに、結局トリガーを作ってチェインを送る…みたいな感じになるんですよね、それが面倒で…
割といい値段する
Kickstartは$15、Duckは€20と割とお手ごろな価格でシンプルな機能で良いと思うのですが、VolumeShaperは$34、LFOToolは$49ドルします。高いか安いかは人それぞれなので何とも言えませんが…
SerumFX持ってたらこれで代用できるんでね?
概要
今回言いたかったのはこれです。
以前SerumFXを使用したサイドチェインの方法を紹介しました。
これはX-ShaperのMixを利用してサイドチェインでボリュームをコントロールするというやり方だったのですが、”これトリガー使わないでOFFの設定にすればLFOToolの進化版として使えるんでね”という考えが浮かびやってみたところ、非常に便利で多彩なサイドチェインになったのでまた紹介させて頂きます。
やり方
前回のSidechainのやり方と殆ど同じです。
1.SerumFXを立ち上げる
2.DistortionからX-Shaperを選択する
3.Edit Aからプリセット”flat 0″を選択
4.Driveノブを0%に、MixノブにLFOアサインして-100%に
5.右下のNote LatchボタンをONにする
これプリセットで保存できればめちゃ楽なんですけどSerumFXはエフェクトのプリセット保存できないんですよね…できるのかな…
メリット
ボリューム以外のサイドチェインがかけられる
これがマジででかいです。リバーブの疑似サイドチェインをかけることができるほか、音を広げるHyper/Dimension、ChorusなどにLFOをアサインすればより音の大きい部分だけ広がる効果なども期待できます。
違うLFO Speedや違うカーブのサイドチェインをかけることができる
例えばFutureBassなどでよくあるSawのFilを作るときにLPフィルターを1Barで徐々に開く感じにしたい!ときにLFO2で1barで指定すればSerumFX1台でフィルのエフェクトが解決します。使いどころは難しいですが一応メリットではある…(僕だったら新たにSerum立ち上げてシンセ内で解決しちゃいますけど)
LFOSpeedのオートメーションを書くのが楽
例えばこれのドロップのようなFutureBassのSupersawでファンファンするやつ、フレーズに合わせてファンファンさせる必要があるのでLFOのSpeedをオートメーションで書く必要があります。
…が、LFOToolでオートメーションを書こうとすると4Barから1/256まで、さらに設定しなかったら付点も入ってしまったりするのでオートメーションの値がめちゃめちゃシビアになります。イライラします。
ですがSerumFXを使うと、せいぜいLFOを動かすのは1/2~1/32とかだと思うので、Dotをoffにしてその範囲でMacroにアサインしてあげれば、その分の範囲で0-100%になるのでシンプルなオートメーションにすることができます。これマジで画期的。
デメリット
めんどくさい。各トラックに刺すとKickstartなどと比べて重い。
一度SerumFXで設定したのをDAW側でラックかプリセットにしちゃって呼び出せるようにするのが早いと思います。
まとめ
Volumeshaperやduckみたいに帯域でサイドチェインはかけられませんが、Serum持ってる方だったらぜひ試してみてほしいです!
一手間かかるので面倒だと思う方もいらっしゃると思いますが、サイドチェインでリバーブやDimensionをコントロールすることでよりデカいリードが作れますので試してみてはいかがでしょうか。
(LFOToolのネガキャンみたいになってしまったけどLFOToolもメチャメチャ手軽で良いプラグインですよマジで)