皆さんお疲れ様です。Hylenです。
最近は機材を一新して制作環境がガラっと変わりました。スピーカーはGenelecにしたしヘッドホン、イヤホン、DAP、PCも変えました。
少しずつではありますが紹介していけたらと思います。
さて今回はヘッドホンのお話です。
前回、株式会社アユート様よりお借りしたULTRASONE Signature Studioのレビューを行いました。
そして今回、新たにULTRASONE Signature Studioの兄弟機であるSignature DXPを再び株式会社アユート様より提供頂きましたので紹介させて頂ければと思います。
【注意!】
今回も作曲家やDTMer、DJ目線で書いている内容が多いです。ご了承ください。
ハイレゾオーディオ界に本当に入りたてなので至らぬところが沢山あるとは思います。ご了承くたさい。
Signature Studioとの比較が多めになっています。
それではいきましょう!
見た目、スペック
見た目としてはSignature Studioが黒と銀なのに対して、Signature DXPは本体が艶消しのグレー、文字は緑となっています。カッコイイぜ!
スペックとしてはドライバーがSignature Studioと異なり同社のSignature DJと同じものを採用しておるそうです。
環境
今回さまざまな環境でテストしました。主に使用したオーディオプレーヤーとして、
DAP:Astell&Kern KANN ALPHA(こちらも後日レビューします)
I/F:Apogee Duet
Source:Ableton,FL Studio,Spotify,SoundCloud,Youtubeなど
本当はDJの現場でも試してみたかったのですが、緊急事態宣言などで中止になってしまい試せませんでした。残念…
Signature DXP レビュー(良かった点)
重心が低い
まず感じたのが、重心が低いです。DJで使うことも想定しているためか、サブの出方がウーファーみたいな出方します。こいつで作ればクラブでどのように曲が鳴るのか、簡単に考えながら作ることが出来そうです。
音が超パワフル
今回いろいろなヘッドホン(ATH-M50X,HD25,Double Zero 001,Signature Studioなど)と比べてみて感じたのが、聴覚的な音量が一番でかかったです。音量というよりは、音圧がドゴォン!と来る感じです。
こいつでまず聞いたのが、Distance(KOAN Sound Remix)なのですが、
これのドロップが恐ろしいくらい鳴ります。このキメ細かいパワーはSignature Studioでは出せないなぁと思いました。
定位の見え方がすごい
低域がしっかり見えるヘッドホンとしてATH-M50Xと比較して感じたことが、両者の低域の量は同じくらいかと思うのですが、その他の音域の定位の再現度が素晴らしく綺麗です。定位が分からない人はググってくれ!
重心が低いのですが、ちゃんと中域~高域も細かく出ているので音が大きく聞こえたのもあるのかもしれません。
解像度が高い
これは定位が見えることにもつながるのですが、重心が低いのに対して解像度がとても高いです。どの音がどのようにLRに振っているのか、しっかり見えます。
Mr.Billの曲とか聞くとポテンシャルが発揮されるのではないでしょうか。
クラブで大事な音域が出ているのにもかかわらず解像度も高い…感じたことのない環境だったので最初はめちゃめちゃ戸惑いました。
本体が堅牢
これもDJ向きに作られているというのもあり、本体の回るとことこかがかなり堅牢に作られているので、パワフルなプレイをする人や雑に扱う人でも多少はなんとかなりそうです。流石に踏んだら終わりだろうけど…
Signature DXP レビュー(残念だった点)
パッドが少し固い
Signature Studioと同じですが固いです。DJユースのため側圧も強いので猶更固く感じます。YAXIのFix90に変えると解決します。
側圧+低域+情報量 = カロリーが…
これはDJユースのヘッドホンでは仕方のないことなのですが、かなりパワフルなサウンドかつ、側圧、解像度も高いとなると、制作で2~3時間とかつけっぱなしにするのはしんどいかもしれません。(僕は割と低音ジャンキーなのでいけます)
DJタイムを考慮して、連続で使用するにしても1時間くらいを想定して作られているのかもしれません。
でもこれもYAXIのFix90に変えると大分マシになりそうです。
結局Signature StudioとDXPどっち買えばいいのよ
ケースバイケースですが、
僕が比較して最初に感じたのは、
・元気な曲を楽しく聴ける、ノリノリで曲を作れるのは”Signature DXP”、
・オールマイティに聴ける、曲作りをストイックに詰めていくなら”Signature Studio”
だと感じました。
Signature DXP
Signature DXPは重心が低いため、本当にクラブにいる感覚で音楽を聴けます。
制作においても、環境によってインスピレーションが変わるのは当たり前のことだと思います。Signature DXPはキックを4つ並べただけで楽しくなって、筆が進む感じです。
音もSignature Studioと比べてそこまで硬くないです。
またSignature Studioと比べて堅牢でDJユースであることも良いです。DJでも使いたい人はDXPを買ってもいいと思います。
Signature Studio
Signature StudioはDXPと比べると、重心はもう少し上で、フラットに鳴ります。DXPがクラブにいる感覚であれば、Studioはマスタリングスタジオでしょうか。
Signature Studioはキックを4つ並べて鳴らしても”うおおお!!”とはあまりならないのですが、作り続けていて定位とかPANをこだわり始めたときに、”そうそうそこで鳴っててほしいんだよね!”って感じでノリノリになれます。
ボーカルの処理とか生音を扱うのであればSignature Studioのが細かく見れます。
ただ今回いろいろなヘッドホンを聞いて思ったのですが、このSignature Studio、結構音が硬いです。Rimshotとかめちゃめちゃ刺さります。開放型とかリラックスする音楽を聴く際にはこの硬さが邪魔するときがあるかもしれません。(全然聞けないわけではないのですが)
使い分けるのもいいかも
DJ用、クラブ鳴りやベース帯域の確認用にDXP、メインのマスタリングやミキシング、制作にStudioという風に使い分けるのも良いかもしれません。
あと両方持っていると、その日の気分で作りたいものに最適な機材を選べます。
僕はその日の気分で使ってますが最近はズンズン系の依頼が多かったのでDXPで作ることが多いです。マスタリングはStudioかな。
まとめ
どっち買えばいいか分かんねぇ~!!!って人は視聴してみてください。もしくは両方買っても損はないです。
無人島にどっちか持ってくとしたらStudioかな…
でも本当に
ULTRASONEはいいぞ