【Tips】迫力のある、存在感のあるベースを出す方法【Pt.2】

2020年1月29日

By Hylen

皆さんお疲れ様です。Hylenです。

先日公開した”超低域”に関する記事、読んでいただけたでしょうか。少しでも参考になれれば幸いです。

https://hylenlab.info/?p=197

では実際に”超低域”が聞こえるようになった環境で制作するにあたって、どのような処理、エフェクトをかけてゆけばローがしっかり出た曲、およびミキシングを行うことができるのでしょうか。今回は808ベース、Subbassを例に紹介していきたいと思います。

肝になるのはずばり“倍音”です。

今回テーマにするビートはこちら

サブベース及び808はSerumでシンプルにサイン波のみを出しています。

1.薄く歪ませる

サブベースは音程が低いためなかなか音階を聞き取ることができませんが、歪ませることによってより聞き取りやすくなる…気がします。今回はSerum付属のTube DIstortionで薄く歪ませてみます。(元々歪んでいるものにはかけない方がいいです。

2.サチュレーションをかける

メチャメチャ大事です。もし歪ませてみて馴染まなかったら、サチュレーターをかけてみましょう。ベース、サブベースにはチューブ系、のサチュレーターやプリアンプがオススメです。今回は僕の好きなSoundtoysのLittle Radiatorを使ってます。たまにセールやってるので見つけた人は買ってみるのをオススメします。

3.EQでブーストしてみる

“ズゥゥゥン”と震えるような音が欲しい、足りない場合はEQでブーストするのも手です。オススメはPro-Qなどではなくアナログ系のEQです。OzoneのVintageEQはPultec EQP-1AとPultec MEQ-5をモジュレーションしているのですが綺麗に艶が出て良い感じです。

どこをどうブーストして良いかはベースのキーや帯域によって変わるのですが、超低域部分に関してはOzoneだと45hzあたりを少しブーストするのが良いかな?30でも良いと思います。

4.エキサイター、エンハンサーで倍音をつける、広げる

これは最近見つけたテクなのですが、一番効果ある気がします。

エキサイターとは何ぞや?って方に説明すると、原音に対して倍音を足してあげることで音を前に出す魔法のプラグインだと思ってくれれば良いです。

倍音を足すと、驚くぐらい音が抜けてきます。ちなみにSausageFattnerもあれは倍音を足してるみたいですね。ちなみにSaturatorでも倍音が増えます。

こちらもOzoneのExciterがマルチバンドで使えて良いです。ソロモードもあるのでかかり具合が分かりやすいのも良いポイント。

あとWavesFactorySpectreってマルチバンドのエンハンサー(?)がめちゃめちゃよさげです、EQ感覚でエキサイターを触れるみたい。UIも近未来的でカコイイ。

界隈でも話題を集めている模様

小さなスピーカーでもサブベースを目立たせる方法なんて今書いているようなものそのまんまのチュートリアルもあがっています。ぐぬぬ

※追記 トライアル版試してみたのですが鬼良いです。マストバイ。

https://www.wavesfactory.com/spectre/

5.ステレオイメージャーで色々削る

サブベースや808に関して、ステレオであった方がいい場面は、わざとそういう効果を狙わない限りないと考えた方がいいかもしれません。

実際にOzoneのImagerで低域も含めた120hz以下を完全モノラルにしてみると、濁りやボワつきがかなり消えるのが分かります。これはマスタリングやミックス時でも良いのですが、ベースの音色を作るときに行っても良いと思います。

参考

見づらいですがJonas Adenもマスターでベースをモノにしています

が、わざとベースをサイドに振る作曲の手法もありますので、一辺倒にモノにするという考えは良くないです。

例えば分かりやすいのがSophie、G Jones、Umru、Eprom、Flumeや、Zeke BeatsなどのDeadbeats周りはサイドにベース置いてたりベースにダブリングかけたりしてます。

まとめ

上記のエフェクトを色々試してみて出来たのがこんな感じのベースです。

Effect Off


Effect On

エフェクトOFFのものと比べて存在感が増え、前に出てくるようになったと思います。僕はこのチェインをラックとして作っていて、いつでも呼び出せるようにしています。便利。

また今回は大きく取り上げませんでしたが、HipHop/Trapの808ベースに関しては皆さんシンセよりサンプルを使用すると思うのですが、音作るより最初から鳴りがいいベースを使う方が断然良い結果になることの方が多いです。素材が良ければ大した加工はいりません。

音職人の方ならそれでもいいかもしれませんが、そこにリソースをつぎ込む時間があったら他の部分に目を向けたほうがいいんじゃないかな~って思います。

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